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アルツハイマー病の新しい治療薬 ドナネマブ

アルツハイマー病の新しい治療薬 ドナネマ レカネマブが承認された翌日の2023年9月26日、米国のイーライリリー社は、早期アルツハイマー病の治療薬として、抗アミロイド抗体医薬『ドナネマブ』の承認申請を厚生労働省に提出した。 (コメント;米食品医薬品局 FDA の外部専門家による諮問委員会は2024年6月10日、ドナネマブマついて承認推奨すると全会一致で決めています) レカネマブとドナネマブの違いは? ・ふたつの異なる臨床試験の結果を直接比べることはできないが、これまでに報告された結果からは、脳の中からアミロイド斑を除去する効果や、認知機能の低下を抑制する効果、また副作用のARIAの発症率において両者に大きな違いは認められていない。ただし、脳に沈着したアミロイド斑に関しては、ドナネマブの方が少ない投与量と期間で除去できる可能性が指摘されている。 ・レカネマブとドナネマブの違いは、結合するアミロイドβ凝集体の種類が異なる点にある。レカネマブは「プロトフィブリル」というアミロイドβの中くらいのかたまりと、より大きなかたまりのアミロイド斑の両方に結合すると考えられている。一方ドナネマブは、脳に沈着してからしばらく時間が経ち、「ピログルタミル化」という目印のついたアミロイド斑に選択的に結合する。この違いが、ドナネマブの方が、脳に沈着したアミロイド斑を効率よく除去する理由の一つかもしれない。レカネマブは反対に、脳に沈着が始まる段階のアミロイド斑に効率よく結合して除去するのかもしれない。 https://www.ncgg.go.jp/ri/labo/15.html

パーキンソン病の原因物質、脳内の可視化に成功

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パーキンソン病の原因物質、脳内の可視化に成功 治療法開発に期待 神経の難病「パーキンソン病」や「レビー小体型認知症」の原因物質が患者の脳内にたまっている様子を画像でとらえることに、量子科学技術研究開発機構(QST)などの研究チームが世界で初めて成功した。 アルツハイマー病のように、原因物質を標的とした治療法の開発につながると期待される。 手足がふるえたり体がこわばったりする難病のパーキンソン病や、幻視が特徴とされるレビー小体型認知症は、脳の細胞に「αシヌクレイン」というたんぱく質がたまることが知られる。 ただ、体外から陽電子放射断層撮影(PET)などで画像化することはできず、標的とする治療法も確立していない。 そこで研究チームは、PETで画像化できているアルツハイマー病の原因物質に着目この物質に結合するPET用の薬剤を改良し、αシヌクレインに強く結合する分子構造の薬剤を開発した。 朝日デジタル 2024.6.6 https://www.asahi.com/articles/ASS652V7RS65ULBH00GM.html   健常な高齢者と、パーキンソン病とレビー小体型認知症の患者の脳を、陽電子放射断層撮影(PET)で画像化した様子。患者の方が、病気の原因となるたんぱく質αシヌクレインが多量に蓄積している